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湘南・茅ヶ崎から「食の大切さ」を伝える「PlantPitty」 誰もが安全な食にアクセスできる街へ

2023.09.20 / 田村 太陽
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神奈川県茅ヶ崎市に拠点を置き、「食を大切にする」をテーマに余剰食品の回収や有機野菜の栽培・販売を行う「PlantPitty(プラントピティー)」の田中藍奈さん、瀬尾柚月さん、関野くるみさんの3人。彼女らは月に数回、平家の一角を利用した、通称「PlantPittyハウス」を地域の小学生に開放し、地域住民と共に多世代交流の場を生み出しています。

現在は「PlantPittyハウス」を拠点に活動していますが、元々は高校の友人と組んだ音楽ユニットが「PlantPitty」を始めるきっかけだったと田中藍奈さんは話します。「日本はとても食品ロスが多くて、年間約612万トンの食品が廃棄されてます。世界的にも食品ロスが多い国です。食品ロスに対する問題意識を音楽と関連づけて、食の大切さを伝えようと活動を始めました」。

「これまで飲食店の協力の元、食べ残しの削減を訴えてきましたが、活動していく中で食品ロスに対する考え方が変わり、地域の生活レベルの食品ロスに焦点を当てるようになりました。地域住民から回収した余剰食品を、養護施設を卒業して自立して生きていくことを目指す学生たちに寄付することで、茅ヶ崎の街レベルでの食品ロスに対する意識改革を目指しています」と、「PlantPitty」の活動について説明します。

■地元茅ヶ崎の有機野菜農家との出会い
地域の誰もが安全な食にアクセスできることが理想だと、瀬尾柚月さんは考えています。そういった考えから、「PlantPitty」は有機野菜を栽培・販売することにこだわります。「地域住民から回収できる余剰食品はレトルト製品が多く、健康的であるとは言えません。『PlantPittyハウス』をオープンした当初は、規格外で捨てられてしまう野菜を回収し、循環させることを考えていましたが、茅ヶ崎の有機野菜農家に連絡をとったところ、ほとんどの有機野菜農家では商品規格外というものがなく、未来の地球環境のことを考えている方々の存在に衝撃を受けました。その後、『PlantPittyハウス』では、身近な茅ヶ崎で地球環境を高いレベルで考えている農家の存在や食の大切さを広めることを目的に月1回の農家による座談会と有機野菜の販売や、援農という形で、地域の農家と協力した収穫体験イベントを開催しています」。

瀬尾柚月さんは野菜と触れ合うことの魅力について、「とにかく美味しさ」と言います。「生産者の顔を直接見て話すことで、野菜に対する想いや、エネルギーを感じられ、食のありがたみを強く感じます」。

■ライフスタイルとしての「PlantPittyハウス」
彼女らは、地域の子どもたちにライフスタイルとして「食の大切さ」が身に付くことを目指し、「PlantPittyハウス」を小学生に開放しています。「地球環境問題や子どもの貧困問題の解決を目指す活動としてしまうと、義務感が生じてきてしまい、続けることが難しくなります。あくまで、やりたい事を楽しくやっていく『ハウス』という形を続けることで、地域全体で教えるわけでなく、自然と子どもたちに身についていくことを願っています」。また、今後は大きな夢として、育てた有機野菜を使用したシェアキッチンを作りたいと言います。「茅ヶ崎のこだわりをもった農家や料理家と協力し、有機野菜を使った料理を通して地域との関わりを作りたいと考えています。シェアキッチンの形として地域全体で運営することで、富裕層だけでなく、地域の誰もが『安全な食』にアクセスできる街にしていきたいという大きな軸があります」。茅ヶ崎の3人組「PlantPitty」は、「安全で美味しい」を目指す地域のライフスタイルを今後も提案しています。

■「PlantPittyハウス」概要
所在地:神奈川県茅ヶ崎市白浜町2-31
公式インスタグラム:@plantpitty

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華道家 中村俊月 Shungetsu Nakamura
Shungetsu Nakamura
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